ご相談事例

1. 口臭のお悩み解決編

いつも口臭が気になっています。 歯みがきはちゃんとしているつもりだし、
ニオイがきついものは食べないようにしています。
最近は人と話すのが怖くなってきています。
どうしたらいいでしょうか?

口臭に関するご相談をよくいただきますが、誤解や勘違いも多く見受けられます。
ひとくちに口臭と言ってもさまざまな症状があり、まずは原因を特定することが必要です。

あなたの口臭はどれに当てはまりますか?

口臭には大きく分けて5つの種類があります。
まずは、生理的口臭
起床直後、空腹時、緊張時に口臭は強まります。これは唾液の分泌が減少し、細菌が増殖して口臭の原因物質が多く作られるためです。また女性の生理・妊娠時などホルモンバランス変化に伴う口臭もあります。
次は、飲食物・嗜好品による口臭
ニンニク、ネギ、酒、タバコ等によるものですが、これは一時的なもので、時間の経過とともに臭いも弱まりますので治療の必要はありません。
さらには、ストレスによる口臭
ストレスにより唾液の量が少なくなると口の中が臭くなります。
心理的口臭も覚えておいてください。
自分自身で強い臭いがあると思い込む人がいます。
最後に、病的口臭。これが最も注意が必要です。
鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気、糖尿病、肝臓疾患などが原因で口臭が起こる場合もありますが、90%以上は口の中にその原因があります。歯周病、虫歯、歯垢、歯石、TCH(上下歯列接触癖)、舌苔(ぜったい/舌の表面に付くコケ状の細菌の固まり) 、唾液の減少、義歯の清掃不良などがあげられます。さらには、舌の位置が悪いと口臭を悪化させる場合があります。

口の中にある問題を深刻化させないことが大切です。

特に問題なのは病的口臭です。以下に記載した原因を取り除く最適なケアを行うことをおすすめします。
◎歯周病
初期においては痛みもなく自覚できません。そのままにしておくと静かに進行する病気です。歯をみがくなど、ちょっとした刺激で容易に出血があることがよくあります。病気が進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じってくるようになり、口臭もひどくなってきます。
◎虫歯
虫歯は独特の臭いを持っています。食べかすや虫歯菌が、虫歯の穴の中にたまり臭いがきつくなり、口臭の原因になります。しかし虫歯が進行してくると次第に口臭が強くなってきます。神経まで侵され神経が腐ると、強烈な臭いがします。
◎歯垢、歯石
歯の表面に付着する柔らかい堆積物でほとんどが細菌のかたまりです。長期間たつと歯石を作っていきます。歯石がたくさん付くようになると口臭もひどくなってきます。また歯石が付くことにより歯周病を進行させます。

思わぬところに問題がある場合も。

体調が良くないときなどには、舌の表面に白っぽいものが付着することがあります。これは舌苔(ぜったい)と呼ばれているもので、歯垢と同じような細菌の固まりです。これも口臭の原因になります。
この他、義歯やかぶせた金属にも注意が必要です。
原因を取り除く治療を施すことはもちろん、清潔な状態に保つことが臭いの発生を防ぎます。

原因が複合的であったり、問題の所在が精神的なものにあったり、口臭の解消には歯科医によるカウンセリングや診断が必要です。たとえば、唾液を出すトレーニングをおすすめしたり、ライフスタイルの改善をご提案したり、といった治療以外のアドバイスも行います。私たちと一緒に解決しましょう。